下田逸郎:完全生音さしむかいライブ
2007.3.20〜

 



  4月18日 
  主催されました、田中仁 様よりコメントを頂きました。




下田さんと出逢ったのはライブの1ヶ月前。
その下田さんが過去にどんな唄を歌っていたのか、今現在どんな唄を歌ってらっしゃる方なのかは本当に失礼 だが実は知らなかった。
縁とは本当に面白く、不思議で、ありがたいもので、下田さんの好意でライブをしていただくこととなる。

夜の8時、ライブが始まり、弾き語りという手段で下田逸郎という人が僕らをじんわり包みこんできた。
完全生音という意味が、そのときに初めて分かった気がした。
言葉ではいいあらわせない、何かぼんやりとしたもので下田さんがライブ会場である屋根裏の15人を包みこんだ。
ギターと唄で、下田さんにしかつくれないだろう空間があっという間にできあがった。
それはとてもとても贅沢な時間だった。
そこで聴いていたみんな、下田さんの放つ生の振動に気持ちよく酔ってしまった。
ライブ後、下田さんと一緒に僕らは焼酎にも酔ってしまった最高の夜だった。


 




  4月19日 ダイニング&バーSORAにて
  主催されました、安藤伸子 様よりコメントを頂きました。




35年前のファン

私 「あのね、下田逸郎が福岡に住んでいるらしいよ。」
幸子 「まあ、なつかしい名前!」

若い頃、同じ職場だった幸子さん。子育てが一段落してからのほうが、付き合いが深くなった。
でも、長い間、二人とも、彼のことを話題にしていなかった。

幸子 「じゃあ、福岡でライブなんかやっているんじゃない?」
幸子さんは、35年前、一度だけ彼のライブを聴いていた。何気なく聴いていたラジオから、彼の歌が流れ、その日、ライブハウス(照和)でライブがあることを知ったのだった。
幸子「あの時、私、このひとの唄、聴きに行かないといけない!」と思ったの。もう一度聴きたいわ。」
私 「そうね!ネットで調べてみるね。」

こんなふうに、幸子さんとの会話で、下田逸郎のライブ探しが始まった。

下田逸郎様
初めまして。
35年前のファンです。
さしむかいライブのことを知り
ぜひ開きたいと思いメールしました・・・・・

一年くらいは待つつもりでいた。が、幸運にも、予定されていた所が空き、二ヶ月後の、4月にどうかと返事をもらった。ほぼ即決。まだ、何も考えていなかった。幸子さん、きっとびっくりするだろう。日程がはっきり決まるまで、ほんとうに実現するのだろうかと不安だった。
4月19日、ついにその日が来た。
一声かけて集まったのは11人。それで満席の会場は、ダイニング&バーSORA。カウンターだけの自然食レストランで、雰囲気もぴったり。オーナーも心待ちにしてくれていた。早めにやって来た幸子さんは、風呂敷から一枚のLPレコードをとり出した。「飛べない鳥・飛ばない鳥」。初めて行ったライブの時、買って帰ったものだ。このライブが決まったとき、前の地震で ぐしゃぐしゃになったままの実家から、探し出して来たと言う。もしも、結婚の時に持って出ていたら、何度かの引越しで 失くしていたかもしれない。そのカバーにサインをしてもらうと、一気に時間が繋がった。

限りなく接近した距離で聴くこの上ない幸せ。
ギター一本で唄う彼の歌で、あたりは別世界となり、皆、酒に歌に夢に酔いしれた。幸子さんは、激しく感動していた。初めてのライブの時と同じ顔で感激を言った。もう、私たちはあの頃にタイムスリップしていた。彼をも巻き込んで。

さりげない夜に、私はレコードに針を落として、その絹の布のような声に包まれて眠った。長い髪、透き通るような笑みを浮かべた、アルバムの彼の顔は、人を拒むかのような眼差しを向けていた。私は近寄り難い何かを感じて、ライブを聴くことなど思いつきもしなかった。 今、ここに下田逸郎がいる。彼は人を拒まない。でもあの時の眼は変わっていない。あらゆるものを感じ取るための眼だ。なにもかも取り払ったあとに残る、彼自身だ。私はそこに魅せられていたのだ。私の耳にはまだ彼の唄が聴こえている。幻聴ではない。

 




  6月21日 世田谷区等々力駅前のペントハウス
  主催されました、In Vino Veritas 小河原紀彦 様よりコメントを頂きました。




会場は、小さな駅のすぐそばで電車の発着で加速したり減速する音や、踏切の音や駅のアナウンスまで聞こえてくるビルの屋上でした。

幸い雨も降らずに、遠くに都心のビル群や反対側には横浜のランドマークタワーも見え、またすぐそばには渓谷の緑もあり気持ちの良い天空の城だったのかもしれません。

しかし完全生音ということで、遮音のためにシートを張ったりと不安だったのですが、ときどき洩れてくる踏切の音が、効果音のようでいい感じになって胸をなでおろしました。

開演前の下田さんは遠くを眺め、声をかけがたい雰囲気でしたが演奏が始まると、いつもの下田ワールドに引き込まれていきました。

二次会には近所の焼き鳥屋に行きましたが、終わった安堵感と酔いで私一人でしゃべってたようでしたが、その場のみんなと楽しく飲み近況などを聞くことが出来たり、また来年以降もいろんな形で続けていただきたいとお願いいたしました。
 




  3月20日、主催されました、山梨:大聖寺よりコメントを頂きました。
  『さしむかいライブ(2007.3.20)から2日後に書き留めたこと』




 来てくれた人、僕の家族、それから下田さん本人を入れて、ちょうどぴったり30人。
でもこれだけ集まってもらってよかった。ちょうどいいという表現が当てはまる会場。
客殿の奥の間に雛壇があって、その前に下田さんがコンテナに腰掛けて、扇型に皆が座る。
当日の午後会場作りをしたのだ。彼は視覚にもこだわり、和紙の行灯なんかを出して雰囲気作り。暗くなり始めてからもう一度灯りを確認。「少し明るすぎるから、ひとつは障子の外に置いて間接的にしようか」とか。リハーサルに女房を座らせて1曲。彼女は、「最高に幸せ」と感激。

僕や女房の友人、娘の同級生も来てくれて1時間余りのライブ。ナイロン弦のギターの弾き語り。生の声。旅の話や唄の話も織り込みながら、僕たちは下田逸郎を間近に眺めながら、或る者は芋焼酎を舐め、或る者はビールを飲み、コーヒーをすすりながら、恋の唄を聴き、贅沢な時間を共有した。

「あと2曲で終ります。2曲目はアンコールだと思ってください」と、そして終った。短いような感じもあったけれど、弾き語りなので、1時間でもたくさんの唄を聴けた。
下田さんが部屋に戻った後、僕が少し話しをしてライブは終了。その後は宴会。ほとんどが女性だったが、飲める人は酒を飲んだ。
毎回来てくれている山宮さんに「乾杯の発声」をしていただいた。彼からも少し興奮しているような余韻がこぼれた。

なんて良かったんだ。学校給食センターの友人は、「宮本輝を今読んでいて、下田さんの歌と小説の情景が重なるようで、とてもよかった」と話してくれた。
お母さんの手打ちうどんを持ってきてくれた喜田の姉さんは最後まで残り、この夜はいつもより深く酔っていた。
大学進学で家を離れる娘への、ささやかなプレゼントでもあった夜。娘の友人たちも、進学・就職と道を異にするけれど、下田さんの唄の会のことを良い思い出としてくれるだろう。

朝から、ポカポカ陽気の桜の下で、掃いたり、伐ったり、燃したりと、「焚き火」を十分に満喫した下田さんの、俄か寺男はとても似合っていた。ズボンには火の粉で穴が開いた。「この場所はいいよ」「また来たい場所になるはずだ」というような言葉もいただいた。

翌朝、10時前の電車で東京に向けて出発。僕たちは、下北沢の「ラ・カーニャ」で何ヶ月か先に再会することを約束した。
その時にまた次のことを話そうと。下田逸郎はいつも歩いていて、いつも新しい歌を作り続けている。60歳を間近にした妙なる男は、「まだ(お前は)50だろう?」と、僕の曖昧を見抜いていった。

昨日の午後は、彼岸の法要だったが、檀家が一人しか来なくて、母と女房と4人。
それでも決めたことだから、しっかりと勤めて法話もした。誰も来なくても仕方がないわけだから、超然といこうと思った。僕は寺と遊ぶのです。
下田さんの「遊ぼうよ」という声が聞こえたような気がした。
 



 シークレットライブ改め〜
  下田逸郎「完全生音さしむかいライブ」募集中


マイクを使わないライブです。 その場の空気の振動だけで唄います。
下田逸郎にとってのライフワークです。

ギターも声もアコースティックと考えるとやっぱりアコースティックな場所がいいようです。 今までの例でいえば、
木造家屋の12畳ぐらいの部屋
小さな土蔵
壁に木を使っているカウンターだけのバー
とかがいい感じでした。
音が自然に流れ漂い、言葉がそっと入ってくると考えると30名あたりが限界です。
(今までの最高は50名でしたが)

下田逸郎がひとりでそこまででかけて唄います。

経費(ギャランティ)としての目安は10万円です。旅の流れが同一線上にうまく並ぶ3カ所ぐらいが連なった場合のみ可能です。

ご希望の方に連絡いただいて下田通信所にリストアップされ、旅の流れが連なりそうな時に前もってこちらから連絡させてもらうという形を取ります。(1、2ヶ月前に)
(2年たって実現したという例もありました)

下田通信所 FAX:0948−72−0767までお申し込みの上、気長にお待ち下さい。 忘れた頃に連絡さしあげます。
なお、シークレットライブとして申し込まれた方は自動的にすでにリストアップされています。 これまた気長にお待ち下さい。

下田は個人的に8月の海辺の場所を希望しています。

下田通信所
 


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